岡本太郎画伯の作品に「森の掟(おきて)」とゆーのがある。すごく良い絵で、クロード・モネの「ひなげし」や菱田春草の「王昭君」とともに好きな作品の1つだけど、今回は絵画の話じゃなくって登山について。温泉好きが高じて日本百名山を96座登るに至ったこ
とで、人生を厚みのあるものに変化させることができた。旭川の山岳会には未だに所属してるし、今年は屋久島の宮之浦岳に宮崎在住の松チャン(彼は損保マン)と登る予定だし、キリマンジャロのピークに立つ最終目標もぜひ実現したい。しかし、去年は丹沢の大山に登っただけなので、山屋を名乗るには気が引けるなぁ。でも、登山経験者ではあるので南アルプスを8泊9日かけて縦走したときに実践した「山の掟」を披露するよー。このときはJR身延線経由で奈良田温泉から間ノ岳→塩見岳→悪沢岳→赤石岳→聖岳と3000m峰をテント泊縦走して、JR静岡に下った強行軍で、山中ではあまり人に会わなかった。強風とか大雨は当たり前で、おまけに距離が長いため、人恋しくなって精神的にナーバスになってしまうのよ。そーゆーときは「山の掟」と呼んでいるシステムで歌をうたうことにしてる。歌は3曲だけ。シチュエーションは3つだけ。歩いていて①蜂が来たときと、②蝶を観たときと、③鳥の鳴き声が聴こえたときに限って、次のように歌う。①♪ゆーけえゆけーえハーアチー、みつばちハッチー(みなしごハッチ)。②♪あなたに抱かれて私は蝶になるぅー(森山加代子「花と蝶のサンバ」)。③♪鳥よー鳥よー鳥たちよーっ、鳥よー鳥よーっ、鳥のーうたぁー(杉田かおる「鳥の歌」)。これを必ず吟じ、失礼、歌わねばならない。1人のときは問題ないのだけれど、登山道で前から人と出くわすタイミングで蜂、蝶、鳥が来たら、知恵遅れの大人だと思われない程度にピアニッシモで歌わねばならない。
この「山の掟」はパブロフの犬の実験と同じく、下界でも条件反射的に歌ってしまうから厄介だ。このあと歩く、東京メトロの大手町駅の地下道の中に、蜂や蝶や鳥が現れないことを希望します。
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