テーマとしてはデカ過ぎるけど、書いてみようと思う。5月8
日は、テレサ・テンの命日であった。タイのチェンマイで死亡。享年42歳。
ちょうどヒット曲が巷間、流れていた時期がバブルの絶頂期だったため、私の彼女に対する印象は、すこぶる良い。しかし、それ故に、その末路を想うと、しんみりしてしまう。天安門事件の前後から、彼女発の中国政府に対する政治的批判が一般大衆に浸透し過ぎて、お上にとって厄介な存在になってしまったとゆーのが、本当のところだろう。チェンマイでの変死は他殺説を匂わせる。
満州国に利用された李香蘭。台湾政府に利用されたテレサ・テン。出る釘が打たれちゃったとゆーことだけでは看過できない現実が今も、私の心を打ち続けている。欧陽非非やアグネス・チャンとは次元を異にした存在の歌手テレサ…。毛沢東が強行した文化大革命という名の言論統制はあらゆる表現の自由を奪ったとゆー意味で、秦の始皇帝が行った焚書坑儒と同じ愚策であったと思う。歌という触媒を通して、あらゆる人に自由を、全ての人に愛を届けた彼女は究極の大政治家であったのかもしれない。ドリフターズの「8時だよ、全員集合」で、ブルマーを穿いて仲本工事とでんぐり返しをしていた彼女のどこにそんな力があったのだろうか?
今、「何日君再来」を聴いても、歌が世界を動かせるとゆー事実を再確認できる。我々が考える以上に、テレサ・テンの存在は大きい。台湾にある、彼女の墓では50年間、原型を留める処理を施した遺体が安置されているのだという。これは、蒋介石とテレサ以外にはもう1人しかいないという。合掌。
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