今回の外遊では2つの新幹線に乗ったのだが、1つはパリ→ブリュッセルの往復に利用したタリスで、もう1つがパリ→ボルドー間のTGV(写真上)だ。
まずはタリスから。パリ北駅からベルギーのブリュッセル南駅までを1時間半で結ぶ高速列車で、私が利用した2等車は行きが99ユーロ、帰りが106ユーロであった。何で帰りが7ユーロ高いのかと質問したら、「出国税でーす」と駅の窓口の黒人女性がそっけなく答えた。もうちょっと愛想よくしなさいよ! シュンゲン条約の規定により、ヨーロッパ主要国間の入出国審査は最初の一国に入った段階で行われ、その後は簡略化されるからすこぶる便利なのだが、税金だけはしっかりと取る算段だ。街の清掃にでも使っていいよ。でも、投資信託の解約時における信託財産留保額(足抜け料)みたいなもんだわなぁ。シャクなので当分の間は、ベルギーのチョコレートは買わないことにした。
次はTGV。これはパリモンパルナス駅(私はパリの天王寺駅と呼んでいる)から往復割引が効いて、3時間半の長距離を愉しめて、なおかつ片道73ユーロずつと格安! うれしいわぁ~。早い時間帯ではこの区間600kmを2時間50分で爆走するそうだ。
ところで、このTGV、地平線を見ながらの優雅な鉄道の旅を満喫できるのだが、車内で購入した9ユーロの赤ワインには、TVAとゆー消費税(正確にゆーと付加価値税)がもれなく付いていて、そのコストは19.6%だった。内税なので、やられたーって感じはしないのだが、伝票にTVA1が7%、TVA2が19.6%、TVA3が2.1%と記載してあり、今回の買物は19.6%に該当するとの表記。私が2等車に乗っている乗客だからTVA2なのか、私が購入した赤ワインがTVA2の対象品目なのかがさっぱりわからなかった。後で調べてみるけど、1等車は所謂グリーン車で2等車は指定席、3等車が連結してたのかどうかは不明だが、もし3等車が自由席だと仮定して、1等車の乗客は上客なので優遇措置として7%でいいことにして、2等車のパッセンジャーは通常通り支払いなさい、3等車の人は貧乏だろうから2.1%で許してあげるってことであったとしたら、いかにも階級社会のフランスぽくって、合点がいくなーって思ったんだけどねぇ…。
カフェーの、座る席によって飲み物の値段が変わり、出発の時間帯や、切符を何日前に購入するかで特急列車の値段が著しく異なるフランス。平等ではない大人の社会を毅然と守るフランス。日本のシステムに慣れ親しんだ私が違和感を覚えるのは当然のことかもしれない。どちらがよいのだろうか? 何とも言えないなぁ~。
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