2012年7月1日日曜日

ヤンバルクイナ。

奄美大島出身の市田総一郎が私の家に酒を飲みに来た。彼には野生の猫系のイメージがあったので、個人的に市田・イコール・ヤンバルクイナだと考えていたのだが、ヤンバルクイナの実際を写真で確認してみたところ、それは四足で歩く獣ではなくて鳥であった。私はヤンバルクイナの存在を小学生の頃から知っていて、イリオモテヤマネコのよーな動物だと信じて疑わなかったので、40年以上も大きな間違いを犯していたことになる。ヤンバルクイナは鳥の一種だったのだ。しかし、彼は正確に言うと鳥とは言えないから話はややこしい。絶滅の危機に瀕しているヤンバルクイナは、殆んど飛ぶことができない。太い足で地面を歩き、夜は木に登り、そこで危険から身を守る。しかし、南方からジャワマングースが北上してきて奄美大島に居つき、ヤンバルクイナを食べてしまったらしい。結果、減少。市田くんは酒を飲んでサッカーと女の話をするだけだったので、そのことを彼から聞いたわけではなく、後でパソコンで調べてわかったのだが、ヤンバルクイナは鳥類だった。市田くんとは似ても似つかないのである。しかし、彼はウイスキーをしこたま飲み、千鳥足で帰っていった。実際、鳥のようでもあった。なので、行きは獣、帰りは鳥になって足立区に帰っていった。そんなわけで、彼のイメージを鳥類のヤンバルクイナに重ね合わせても、あながち不自然ではないのかなあと、今は考えている。

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