「その作品によってこの世の精神的な富をさらに一層豊かなものにしてくれたあらゆる偉大な小説家の中で、もっとも偉大なのがバルザックであると私は考える」とサマセット・モームは自著「世界の十大小説」のなかで絶賛しているし、「バルザックのような夢想家であり、かつリアリストであった天才は、人間の顔についてもその顔から受ける詩的印象を微細にわがまま勝手に描き出して、それを読むわれわれはもう何のことやらわからなくなってしまう」と三島由紀夫は自著「文章読本」のなかで指摘している。
ともあれ、550ページに亘る長編小説をものにしたとゆー快感はあったなあ。特に、ラスト50ページは常磐線特別快速さながらのスピードで疾走するかのごとく、読み進んだ。恋愛とは上手くいかない類のものだとゆーのが結論かなぁ?
お話を要約すると、フェリックスとゆー青年が舞踏会でモルソフ夫人に一目惚れし、大胆にもその館に入り込むことには成功するのだが、ついぞ性交することはできなかった。しかし、夫のモルソフの話し相手になりつつ、子供のジャック、マドレーヌとも関係を深めたフェリックスは夫人の口添えで政府関係の要職に就く。
そして、いつまで経ってもヤラせないモルソフ夫人に業を煮やした彼はイギリス人のダドレー夫人とHをしてしまう。この噂を聞いたモルソフ夫人はウサギちゃんだったので32歳程度の若さにも拘わらず、淋しくなって死んでしまう。死後、彼女はフェリックスに娘のマドレーヌと結婚することを希望するが、当のマドレーヌはフェリックスに対しドン引きの状態で、彼は全く相手にされず話はそこで終わる。
谷間の田舎町で可憐に咲いた一輪の百合、それがモルソフ夫人であり、この敬虔なカトリック信者のフランス女が語る語る。徹底的に自説を展開するのだ。
しかしなあ。考えてみれば、徹底的に「おあずけ」をくらわした上に早死にし、娘と一緒にこの館で暮らしてくれとゆーのは究極の自己都合で、それを、したり顔でプッシュするってゆーのは並みの神経ではない。やはりモルソフ夫人のお姫様体質のなせる業なのだろう。いくら百合のよーに綺麗でも、こんな女と付き合ってられないわ!
でも、このバルザックをフランス語で読めたとしたら、多分、その文章は韻を踏んでるだろうし、極めて的確なニュアンスと弾むよーなリズム感を伴っているだろうから、もっと耽溺してしまうんだろうなぁ。残念残念。
ともあれ、550ページに亘る長編小説をものにしたとゆー快感はあったなあ。特に、ラスト50ページは常磐線特別快速さながらのスピードで疾走するかのごとく、読み進んだ。恋愛とは上手くいかない類のものだとゆーのが結論かなぁ?
お話を要約すると、フェリックスとゆー青年が舞踏会でモルソフ夫人に一目惚れし、大胆にもその館に入り込むことには成功するのだが、ついぞ性交することはできなかった。しかし、夫のモルソフの話し相手になりつつ、子供のジャック、マドレーヌとも関係を深めたフェリックスは夫人の口添えで政府関係の要職に就く。
そして、いつまで経ってもヤラせないモルソフ夫人に業を煮やした彼はイギリス人のダドレー夫人とHをしてしまう。この噂を聞いたモルソフ夫人はウサギちゃんだったので32歳程度の若さにも拘わらず、淋しくなって死んでしまう。死後、彼女はフェリックスに娘のマドレーヌと結婚することを希望するが、当のマドレーヌはフェリックスに対しドン引きの状態で、彼は全く相手にされず話はそこで終わる。
谷間の田舎町で可憐に咲いた一輪の百合、それがモルソフ夫人であり、この敬虔なカトリック信者のフランス女が語る語る。徹底的に自説を展開するのだ。
しかしなあ。考えてみれば、徹底的に「おあずけ」をくらわした上に早死にし、娘と一緒にこの館で暮らしてくれとゆーのは究極の自己都合で、それを、したり顔でプッシュするってゆーのは並みの神経ではない。やはりモルソフ夫人のお姫様体質のなせる業なのだろう。いくら百合のよーに綺麗でも、こんな女と付き合ってられないわ!
でも、このバルザックをフランス語で読めたとしたら、多分、その文章は韻を踏んでるだろうし、極めて的確なニュアンスと弾むよーなリズム感を伴っているだろうから、もっと耽溺してしまうんだろうなぁ。残念残念。
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