今日は父、輝一の誕生日である。80歳。昼に丸の内オフィスから電話をした。
「ワシは国産のウナギしか食べへんのや」と父。元気そうであった。神戸の家は引き払い、岡山県美作市の実家の扇風機の前で、ワンカップ大関を飲みながら、ウナギを食っていたらしい。
「最近はスナックにも行かへんし、金が余っとる」と言う。話は自然と大嶽親方(元大関貴闘力)の父の話になった。元々、2人は上場会社の兵機海運の子会社、兵機運輸の同期で、昔は神戸の新開地で、よく飲み歩いたらしい。
その後の経緯はよくわからないが、大嶽親方の父(鎌苅氏)は博徒となり、私の父は2種免許を取りタクシーの運転手になった。鎌苅氏は大変な男前で、いい女をいつも連れていたらしい。
「お前は、ちゃんと仕事しよんのか?」と唐突な質問。
「普通よ」と私。
「借金あるんと違うんか?」と父。
「住宅ローンだけ」と私。
その後、岡山大学医学部で肺癌の手術をしたときの話や、私と息子が共に明治大学法学部を落ち、日本大学法学部に入った話、死んだ母の話、タクシーの運転手をしていたとき、六甲山中でキツネや狸や猪を大量にハネた話、酒は適量が一番とゆー話。
殆んど、一方的に喋った父は、こちらが電話を切ろうとすると、先手を打ってガチャ切りした。
80歳のバースデーコール。会話の中で印象に残った言葉は、「感謝感謝の人生や」であった。
そのうちに、逢いに行こうと思う。
追伸。畑のナスビやトマト、スイカを無料でもらう方法(by岩本輝一80歳)。
生産者がいる時にその畑まで行って、こう言うんだそうだ。
「ええのが採れましたなあ!どういう風に育てたんですの?」と質問し、次に
「ほほう。しゃっぽ脱ぎましたわ」と褒めると、
「持って帰るか?」と生産者が呟くので、その瞬間を逃さず、
「ありがとう」と言って笑うんだそうだ。以上。
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