2012年3月2日金曜日

日本経済の真相。

もう少し深く読み込んでからのほーが、いいような気がするが、久々に感銘を受けた本でもあるので読後感とゆーかサマリーを記しておこうと思う。
著者は高橋洋一氏。豊島園の温泉施設でブルガリの時計と現金を仕込まれ不当逮捕された経験を持つ。かの植草一秀氏が婦人警官に謀られ不当逮捕されたのと同じく、国策に嵌められた当事者だ。
なので能力は高い。元財務官僚である彼の著書は正直言って役に立つ良書が多い。
以下はその内容である。私にフィットした部分だけ書くからね。

円ドルの適正価格とゆーか理論値。
マネタリーベースって言葉を覚えないとね。それは2つのパートに分かれていて、世の中に出回っているお金の量と金融機関が日銀に無利子で預けさせられているお金の量。これが140兆円らしい。
で、米ドルのマネタリーベース(当たり前だけど日銀には預けてないからね)が2兆ドルのようなので、単純に140兆(円)÷2兆(ドル)=70って数字が出てくるから、1ドルの適性価格は70円。これはジョージ・ソロスが自身のソロスチャートで使っていた手法なので、間違っていないと思う。
因みに日銀が財務省に60兆円を刷らせて200兆円にすれば、1ドルは100円になるので円高で困ってる業態の呼び水になるって指摘があったな。私は反対だけどね。

TPPとアセアンプラスは合コンと同じ。
TPPで各国の安い産品が入ってくると生産者は困るが消費者ってゆーかエンドユーザーは喜ぶ。親から勧められた相手とだけ付き合うよりも、選り取りみどり、いろんな物に触ったほーがいいってことだな。
アメリカ君が仕切る合コンとチャイナちゃんが中心の合コン。日本は、この2つを上手に掛け持ちすべきだって意見。これには賛成。

ユーロ崩壊について。
まずは、ギリシャはオスマントルコと同じ地域で、ユーロの最適通貨圏から外れており、過去200年間で100回もデフォルトしている訳で、ここ10年間の内にデフォルトがなかったのが不思議なくらいの国なので、ドラクマとゆーローカルカレンシーに戻すべきだという見解。手始めはそれしかないってゆーか、もう無理だよね。合掌。

日本のバランスシート(平成21年度、高橋洋一氏作成)。
これって、向かって左側の資産の部がザックリ647兆円。右側の負債の部が1019兆円。その下の通常であれば資本の部のところが「資産・負債差額の部」ってなってて、マイナス372兆円。
世間の人は負債の1019兆円についてのみ言及していて、647兆円の資産については語らないのだ。
実は1019兆円の負債って世界一、そして資産の647兆円も世界一とゆーことに気付いてよと著者は言っている。財務省は増税がしたいので647兆円の資産の存在を隠匿しておきたいんだなぁー。

100年国債と禁じ手について。
国債を日銀に買い取らせるなんて禁じ手だー、なんて論調がマスコミを通じて跋扈する不思議。国債の日銀引き受けは、通常の業務として毎年行われているのにねー。
100年に1度の復興支援なら増税ではなく100年国債を発行してインフラ整備しなさいと著者は言う。全額日銀引受でもいいって私は思ってるけど…。
とにかく、世界がびっくりするぐらいの規模とスピードで復興しちゃえばいいじゃんねー。

格付けよりCDS.
格付機関はマスコミと同レベルで、実際はクレジットデフォルトスワップのほーが客観性が高い。
CDSは保険料の一種で、債務不履行になったときのリスクをカバーする商品だよね。
因みに日本国債の保険料率は年1.4%。とゆーことは、それを70回支払うと98%分となり支払い保険料と保障額はほぼ同額となる。なるほど、マーケットは日本のデフォルトが70年間は無いと考えてプライスに落とし込んでいるってことだ。そんな仕組みね。
因みにアメリカの数字は書いてなかったけど、ギリシャは90%、イギリスとドイツは1.0%。フランスは2.2%だという。日本より、フランスのほーが、危ないじゃんねー。

マスコミの既得権益、スポンサーとの関係。
消費税論議に新聞が賛成なのは、新聞には消費税が課税されないかららしい。だから政府の援護射撃をする。1面広告を打ってくれる東京電力の悪口も書きにくい。加えて、再販売価格維持制度によって、デフレ下においても値下げを免れている。規制に守られている業界が本当のことを報道できる筈がない。

以上でーす。

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