自家製の梅酒を飲みながら書いていこう。さっきまでいた喫茶店での出来事をね。
喫茶店は「ベローチェ」とゆーチェーン店で、はっきり言って客層が悪く美味しくない。しかし、ブレンドが1杯170円と安い。現在のレートで2ドルってこと。なので家で灯油をガンガン燃やし、暖を取るコストを考えると3時間居てこの値段であれば、完全に元がとれる。
なんだか、「きっこのブログ」のきっこさんみたいになってきた。寒ーい。
喫茶店には例によって本を5冊持って行き、斜め読み(ケネディー大統領みたいだなぁ)して、しっかり5冊のエッセンスは拾い上げた(つもり)。
村上龍「すべての男は消耗品である」
和田裕美「売れる営業に変わる本」
ロビン・シャーマ「3週間続ければ一生が変わる・PART2」
日本は沈没する「榊原英資」
超円高社会「水澤潤」
それぞれの内容をここに紹介しようって気はサラサラないので、私が本を読んでいたその時間帯に、私の両隣に座って喋っていた2組の善良な市民について記そうと思う。これは今の平均的な日本人の姿を諸外国の人たちに参考にしてもらいたいからだ。参考にとゆーより、今の日本の問題点がこの2組の会話から読み取れると推測できるからである。
まず、私の左側にいた60歳前後の女性2人。2人とも見た目が不細工な既婚者。1人は埴輪のよーに無表情な顔の主婦で、妹がイタリアにいる。もう1人は、今年5月に定年を迎える黒縁眼鏡の白髪ショートの四角い頭のオバサン。2人してイタリア映画がどうの、ロシアのバレエがどうの、クラシック音楽がどうの、オペラがどうの、韓流ドラマがどうのって話をしている。双方が、自分が知っていて、なおかつ相手が知らなさそうなポイントを選んで好き放題に話すので、全然、内容が噛み合っていない。
その割りに、比較的、似た者同志が共鳴し合うよーな独特の空気感がお互いにとって心地よいのか、もの凄いスピードで洪水の如くペラペラと喋っている。しかし、ところどころ間違った知識と思い込みが散見され(思わず、それ間違ってるよ!と指摘したい衝動に駆られた)、それを我田引水の自説として展開しまくるもんだから、私の左耳は不快で不快で仕方が無かった。
長生きするんだろうなあ、コイツら。あと30年は間違いなく生きるなぁ。
2人ともそこそこに金のある素振りを口頭で表現してはみるものの、単に見栄を張っているだけで、実際には極めて貧乏に見える。着ている服が下品だし、肌の色艶がないんだもん。もし彼女らが本当にキャッシュリッチであればこの店には来ないだろうし、ケーキやクッキーの1つぐらいは追加注文して食べてる筈だ。
年金の話もしていたが、運気の無さそうなオーラが漂う不毛な会話の連続に、辟易せざるを得ない私であった。さようなら。
次に右隣。昭和7年と8年生まれのお爺さん2人だ(会話の中でお互いにそう確認しあっていたから間違いないよ)。なので78歳と77歳の年寄りの会話だな。
まず第一に、菅直人総理大臣に対する不満。「あの人は嘘つきだ」とのこと(皮膚感覚で解るんだな!)。あと、公立高校生の授業料をタダにしても、「高校生、アルバイトやってゲーム買ってるし、親は余った金でパチンコに行く」という。当たらずとも遠からず、だな。
後は老人Aの奥さんが死んで、年金の手取りが減ったので「なんとかして欲しい」らしく、目が見えなくなってきて、膝が痛いのが「悩ましい」ようだ。我慢しなさいよ、全く!
次に、競馬や、株式相場、共通の知人の悪口が延々と続くが、老人Aの投げかける質問に老人Bが答えなければいけないところを、Bのレスポンスが極めて遅く、それを待ちきれないAが質問の答えを自分で喋ってしまい、Bがそれに同意するってゆーパターンが延々と繰り返された。意味の無い公共事業(道路を掘って、埋め直すだけ)のよーなやり取りだよ、これって。
最後は、AもBも最近は食欲が無いので、この後、蕎麦を食べに行くのは止めにしようとゆーことで合意を得、彼らは出て行った。
それに呼応するよーに醜い60歳コンビも席を立ち、私の周りの、澱んでいた空気がクリアになった。幾分、店の照明も明るさが増した感じがした。
しかしだ。その間の私の読書は、両サイドからの抉るよーな攻撃を受けたせいか、本の内容が頭に断片的にしか入らず、ロスの多い非効率的な時間を彼らと共有してしまい、最悪ではないにせよ、なんだか変な気分になっちゃった。
ここに居て珈琲を飲んだ3時間170円の費用対効果は、コレ如何に?
損をしたよーな、得をしたよーな微妙な、感覚が残っている。
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